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導入前こそ冷静にBIM/CIMのメリット・デメリットを考えてみる

編集部 2021年10月4日

建設業界の生産性向上のため、BIM/CIMを導入・活用する企業は確実に増えています。
しかし決して安くはない投資のため、「BIM/CIMのメリットとデメリットをしっかり把握してから導入を決めたい」と考えている企業もまだまだ少なくはありません。

では、あらためて考えてみましょう。BIM/CIMにはいったいどのようなメリット・デメリットがあるのか? この記事ではそこで踏み切れない企業担当の方に向けて、BIM導入のメリット・デメリットについて解説します。

 

BIM/CIM導入に際して悩む理由

まずはデータから見てみましょう。国土交通省が2020年12月〜2021年1月に行った「建築分野におけるBIMの活用・普及状況・実態調査」のアンケートにおいて、BIMの導入をしていない企業が「BIMの導入に至らない理由」として回答した上位6回答です。

  1. 発注者や業務上の関係者からBIM活用を求められていないため
  2. CAD等で現状問題なく業務を行うことができているため
  3. BIMを習熟するまでの業務負担が大きいため
  4. BIMを活用する人材がいないため、人材育成・雇用に費用がかかるため
  5. BIMの導入効果を詳しく知らないため
  6. 投資する費用を超える生産性向上効果等がわからないため

01出典:国土交通省「建築分野におけるBIMの活用・普及状況の実態調査確定値」より引用

このアンケートから分かることは、「現状のCADで特に困っていない」「人材がいない」「そもそもBIM/CIMのメリットについて理解していない」です。

BIM/CIMのメリット

それでは、BIM/CIMのメリットは何か。挙げるならば主に3つです。

  1. 設計や施工などのミスを減らせる
  2. 設計や施工の手戻り・コストの削減
  3. 建築確認申請の期間短縮

BIM/CIMの導入メリットについては、こちらの記事にまとめています。

建設業界でさらに普及拡大する「BIM(ビム)」とは?
CADから「BIM /CIM」へすみやかに移行すべき3つの理由

BIM/CIMのデメリット

では、BIM/CIMにデメリットはあるのでしょうか。しいてあげれば、次の3つが挙げられます。

  1. BIM/CIMを導入するためのハードルが高い
  2. BIM/CIMを扱う人材が少なく自社で教育する環境も整っていない
  3. 設計段階で多くのデータを入れる必要があるため時間がかかる

BIM/CIMを導入するためのハードルが高い

まずBIM/CIMを導入するためには、ソフトウェアだけでなく、ハードウェアも新しくする必要があるため、CADに比べて導入に掛かる費用が高いとされています。同時に、BIM/CIMを活用できるレベルのオペレーターを新たに雇う必要もあるため、人件費などのコストもかかります。

このように、これまでとは別に新しくコストがかかるため、そのハードルのせいでBIM/CIMを導入していない企業も多いのが現状です。

BIM/CIMを扱う人材が少なく自社で教育する環境も整っていない

BIM/CIMを取り扱えるほどに成熟した人材は、決して多くありません。そうなれば、導入してもBIM/CIMを動かすことさえできない恐れが生じます。また、イチから自社で技術者を育てようとすると、当然ながらそれなりの時間や費用がかかるため、それもまたデメリットのひとつとして挙げられるでしょう。

設計段階で多くのデータを入れる必要がある

BIM/CIMは建物に関する膨大な情報を入力する必要があります。そのため、3次元モデルを作成するまでは、非常に多くの時間が必要です。場合によっては、それもデメリットと捉えられてしまうでしょう。

とはいえ、一度作成すると修正などは非常に楽になり、その後の手間は大幅に削減できるため、最終的にはBIM/CIMを使用したほうが時間効率が上がります。したがって一概にデメリットと言えるかは解釈が分かれるところでしょう。

BIM/CIMのメリットがデメリットを上回る理由

そんなBIM/CIMのメリットがデメリットを上回ると言える最大の理由は、「今後、確実にBIM/CIMが普及していく」からです。BIM/CIMの普及が進めば、導入・活用コストも下がっていくはずです。

では、なぜBIM/CIMの普及が進むと言えるのか。

その根拠は、国土交通省がBIM/CIMの運用拡大に向けたロードマップを作成しており、「2023年にはすべての直轄事業でBIM/CIMの利用を原則化する」と決めているから。

作成されたロードマップでは、BIM/CIMのシステムを不自由なく活用出来るようにワークフローや属性情報の標準化、適用事業の拡大、BIM/CIMの啓蒙体制の構築など技術者を教育しやすい環境を整えていく――とされています。

国土交通省公表「BIM/CIM活用ガイドライン」をわかりやすく解説

上記のような理由から、BIM/CIMについてはデメリットよりもメリットが上回るといえます。

今後BIM/CIM導入がマストになる可能性が高い

高価なイニシャルコストや扱える人材が少ないなどのBIM/CIM導入におけるデメリット。しかし、それを上回るメリットも多いのです。

国土交通省がBIM/CIMを普及させようと本腰を入れているため、デメリットである導入コストや人材育成についても解決されていく可能性はきわめて高いはず。そうであれば、早めに導入・活用するのが吉、ではないでしょうか。

とはいえ、国土交通省の人材育成を待っていられないのも事実。そんなお急ぎのBIM人材確保は、CAD人材時代から実績豊富なヒューマンリソシアにお任せください。ご連絡をお待ちしております。

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