2023年2月の建設業界の最新雇用関連データ
(1)建設業の就業者数・雇用者数・新規求人数
建設業の就業者数は511万人(前年同月比102.2%)、雇用者数は413万人(同100.5%)と、ともに5カ月連続で前年同月を上回りました。
<建設業の就業者数と雇用者数の推移>
公共職業安定所(ハローワーク)における建設業の新規求人数は71,753人(前年同月比94.4%)と3カ月ぶりに増加に転じました。
<建設業の新規求人数の推移(新規学卒者とパートを除く)>
(2)建築・土木・測量技術者(建設技術者)の雇用動向
ハローワークにおける建築・土木・測量技術者(常用・除くパート)の有効求人倍率は6.99倍(前年同月比0.32ポイント上昇)となり22カ月連続で前年同月を上回りました。
労働需給の先行指標となる新規求人倍率は、10.59倍(前年同月より0.47ポイント上昇)と上昇に転じました。今後も更に人材需給がひっ迫することが推測されます。
有効求人数は前年同月比99.7%となり2カ月連続で前年同月を下回りました。一方、新規求人数は同103.9%と上昇に転じました。コロナ禍からの立ち直りを背景に、建設技術者への需要は底堅いと思われます。
充足率は前年同月より0.25ポイント低下して2.68%となりました。ハローワークで建設技術者を採用することは依然として困難な状況が続いています。
<建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)>
(3)建設・採掘の職業(建設技能工)の雇用動向
ハローワークにおける建設・採掘の職業(常用・除くパート)の有効求人倍率は5.85倍(前年同月比0.45ポイント上昇)となり、11カ月連続で上昇しました。
労働需給の先行指標となる新規求人倍率は8.75倍(前年同月比0.66ポイント上昇)となり、9カ月連続で上昇しました。今後も、建設技能工の人材需給が更にひっ迫することが推測されます。
有効求人数は前年同月比97.0%となり、5カ月連続で前年同月を下回りました。しかし、新規求人数は同101.0%と増加に転じており、建設技技能工への需要は底堅いと思われます。
建設技能工の新規求職者数は前年同月比89.4%であり、依然減少傾向が続いていることが、有効求人率上昇の大きな要因となっています。
充足率は前年同月より0.20ポイント低下して4.57%となり、ハローワークで建設技能工を採用することは困難な状況が続いています。
<建設・採掘の職業の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)>
<用語解説>
- 有効求人倍率: 有効求人数/有効求職者数(倍)
- 新規求人倍率:新規求人数/新規求職者数 (倍)
※「新規求人」とは、その月に受け付けた求人をいい、前月から未充足のまま繰り越された求人と新規求人との合計を「有効求人」という。
- 充足率: (就職件数/新規求人数)× 100 (%)