2022年5月の建設業界の最新雇用関連データ
(1)建設業の就業者数・雇用者数・新規求人数
建設業の就業者数は462万人(前年同月比94.9%)、雇用者数は380万人(同96.0%)で、ともに前年同月を下回りました。減少幅は徐々に大きくなっており、人手不足の深刻化が危惧されます。
<建設業の就業者数と雇用者数の推移>出典:総務省「労働力調査」より作成
公共職業安定所(ハローワーク)における建設業の新規求人数は69,066人(前年同月比103.9%)と18カ月連続で前年同月を上回りました。建設業における人材需要は高水準が続いています。
<建設業の新規求人数の推移(新規学卒者とパートを除く)>出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成
(2)建設技術職の雇用動向
ハローワークにおける建築・土木・測量技術者(常用・除くパート)の有効求人倍率は13カ月連続で前年同月を上回り5.77倍(前年同月より0.27ポイント上昇)になりました。
労働需給の先行指標となる新規求人倍率は16カ月ぶりに前年同月を下回り8.58倍(前年同月より0.55ポイント低下)となりました。
有効求人数は前年同月比104.2%となり17カ月連続で前年同月を上回りました。新規求人数も同103.3%と同じく17カ月連続で前年同月を上回っており、建設技術者の需要は増加傾向が依然として続いています。
充足率は前年同月より0.10ポイント低下して3.82%となり、ハローワークで建設技術者を採用することは困難な状況が続いています。
*充足率=(就職件数/新規求人数)×100(%)
<建築・土木・測量技術者の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)>出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成
(3)建設技能工の雇用動向
ハローワークにおける建設・採掘の職業(常用・除くパート)の有効求人倍率は2カ月連続で上昇し、前年同月を0.04ポイント上回って5.22倍となりました。
労働需給の先行指標となる新規求人倍率は前年同月を0.33ポイント下回る7.42倍と3カ月ぶりに低下に転じました。
有効求人数は前年同月比104.0%となり、21カ月連続で前年同月を上回りました。新規求人数も同104.7%と同じく21カ月連続で前年同月を上回っており、建設技能工への求人意欲は上昇傾向が続いています。
新規求職者数は前年同月比109.3%となり3カ月ぶりに増加しました。有効求職者数は2020年7月から23カ月連続で前年同月を上回っており、求職者数の増加が有効求人倍率の上昇を抑えています。
充足率は前年同月より1.21ポイント低下して5.69%となり、ハローワークで建設技能工を採用することは困難な状況が続いています。
<建設・採掘の職業の雇用関連指標の推移(常用・除くパート)>出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」より作成
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